2022年6月5日読了時間: 2分読んだ本老いて鈍らず神懸るには『書こうとするな、ただ書け ブコウスキー書簡集』近藤康太郎さんから聞いて、読みたくなった本。圧倒された。近藤さんと言ってることが似ている。これから先も、折に触れては開くことになるだろう。 才能があっても耐久力がなかったらそれはとんでもなく恥ずべきことなのだ。居心地のいい罠にはまってしまうということで、褒められて舞い上がる...
2022年5月8日読了時間: 2分読んだ本中澤雄大 著『狂伝 佐藤泰志 無垢と修羅』生前面識のなかった人が、自分に惚れ込む。その人は10年以上もの時間を費やし、周辺取材と調査を重ねる。そして、自分の人生を600ページ超の評伝にまとめる。 佐藤泰志という作家にはそんなことが起きた。5回も候補に選ばれながら芥川賞を逃し、41歳で自死してしまった不遇の作家。ひと...
2022年4月12日読了時間: 2分読んだ本エルヴェ・ル・テリエ 著/加藤かおり 訳『異常(アノマリー)』文学傾向の強いゴングール賞の受賞作としては、デュラス以来に売れて、フランスでは100万部を突破しているという。私にとってデュラスは好きな作家10人に必ず入る存在だけれども、言うて読みやすい作家では決してないと思う。それに比べると、本書はSF/ミステリとしてもちゃんとエンタメ...
2022年4月3日読了時間: 2分読んだ本李 龍徳 著『石を黙らせて』 ゲラの合間にちょっとだけ…のつもりが、一気に読み切ってしまった。 17歳の時に見知らぬ女性を強姦した男のモノローグ。成人し、普通に就職し、職場恋愛を経て、婚約、というタイミングで、急に罪の呵責に苛まれる。自分の罪を告白するブログを公開することによって、被害者女性を探し出...
2022年2月20日読了時間: 2分読んだ本ブレーズ・サンドラール 著/生田耕作 訳『世界の果てまで連れてって!…』 最強のミューズ現る…。そんな感想。 物語は79歳のミューズ、老女優テレーズの豪快すぎるセックスシーンからはじまる。街で拾って来た若い情夫は外人部隊上がりで、身体中に刺青が入ったヤクザもの。入れ歯は吹っ飛ぶし、男は嘔吐するしで、目も当てられないんだけど、テレーズはようやく自分...