2022年2月10日読了時間: 2分読んだ本中村 昇 著『ウィトゲンシュタイン最初の一歩』『論理哲学論考』を読んでいると言ったら、献本いただいた本。最強の副読本です、これ。ちょうど同じ時期に『哲学探究』のほうを読んでいたわたしの著者(であり、読書友だちの近藤康太郎さん)に、本書を紹介したら、AERAの書評で取り上げていた。 ...
2022年2月8日読了時間: 2分読んだ本吉村萬壱 著『哲学の蠅』 凄い…。 考えさせらることが尽きないけれども、自分が近年考え続けている「わかる」とは何か? という視点で、文章(思考)を追いかけた。 人はよく「わからない」と言う。「わかりたい」と言う。でも、そもそもそんなに「わかる」ことは大事なのか? 「わかり合う」とか、共感とか...
2022年2月2日読了時間: 3分読んだ本#002 『昭和45年11月25日 三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃』「あのとき、何してた?」という話題にのぼるような日が、ある。私が生まれるより前の、昭和のそんな一日に「楯の会事件」があるだろう。昭和45年11月25日。 中川右介著『昭和45年11月25日』は、大量の文献引用から一冊を構成する趣向を取る。戯曲『サド侯爵夫人』の形式を借りてい...
2022年1月17日読了時間: 4分読んだ本#001 村井理子著『家族』※ 発売前だし、ネタバレしないよう書いたつもり 先週、ネックレスを一本、駄目にしてしまいました。つらいです。 村井理子著『家族』に描かれた、村井さんのご家族のややこしさは、絡まってしまったネックレスの鎖みたいだと思った。めっちゃくちゃ華奢な鎖のやつ。鎖は繊細なほど、しつこく...
2022年1月7日読了時間: 5分読んだ本這い上がるために書に籠る:避難所へのガイド『千年の読書』2021年の大晦日だった。石川さゆりさんは、天城を越えるのか、あるいはこごえそうな鷗を見つめ泣くのか。知らないまま年を越すことになりそうだ。とはいえ、「今井」の蕎麦をすする頃には昼間の酒は抜け、頭は冴えていた。酒を抜いて新年を迎えることができるという誇らしさで、万能感に支配...