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非公認コロナ陽性の日々

コロナに罹った。罹っても自分は無症状で大丈夫なタイプ!と本気で思っていた。なんの根拠もないけれども。


喉が微かに痛い、かもしれない?


自覚したのは7月24日の日曜日。宮津に先月オープンした日本料理店「西入る」を訪れる一泊旅行から戻った翌日のことだ。ホテルの空調で乾燥したのかもしれないし。気のせいということにして早めに寝た。


残念だ。翌朝、熱が出ていた。


とはいえ、37.0℃の微熱だったので、やはり夏風邪かもしれない。ただ、喉が痛い。水を飲むのもきつい。煮え湯を飲む拷問って、つらかっただろうな。水も飲めない弱りっぷりだ。


第7波の全国的な感染拡大で、東京都の発熱外来はパンクしていた。かかりつけ医というものを持たないので、紹介された近所の病院3カ所に朝9時から電話を掛け続けた。ようやくつながったのは、12時前。


「いまからですと、28日の予約受付になります」 「では、28日の予約を……」 「28日の予約受付は27日からです」 「……いま、予約はできないってことですね?」 「そうなんです。まあ、いま熱があるということはだいたいコロナです」


だいたいコロナ、いただきました。


こうして25日時点で「だいたいコロナ」にはなったのだけれど、「やっぱりコロナ」を経て、「公式コロナ」になるまでのプロセスがけっこう大変だった。


まず、一見さんにとって、発熱外来の敷居は先斗町のそれより高い。なんせ、発熱しているから電話するのもゼーゼーだ。仕方がないので、Amazon先生から抗原検査キットを取り寄せた。


抗原検査キットは26日に届いた。もちろん非対面で。私はギリギリ買えたが、26日になると抗原検査キットさえ品薄になっていた。私と同様、病院に行けない人たちが仕方なく自分でチェックすることにしたんだろうな。


さっそく、セルフで検査してみた。


結果……。



じゃん! 陽性!!!


やっぱりコロナ、だったのか。


コロナになったといえども、私の場合、症状そのものは夏風邪みたいなものだ。家で寝ているくらいしかない。ただこれ、重篤化したら詰みだ。抗原検査キットでコロナであることを自覚しただけの私は、都の感染者数にもカウントされていない「非公認コロナ陽性患者」である。オフィシャル認定されるには、医療機関のお墨付きにならねばならない。


28日朝、予約しておいた都のPCR検査会場で、ようやくPCR検査を受けた。会場は家から徒歩2分だが、ここにたどり着くまでの道のりは果てしなく長かったよ、まじで。会場はガラガラだった。というか、私しかいなかった。予約してから検査を受けるまで3日かかったが、検査そのものは5分で終わった。


30日朝、LINEで「PCR検査の結果」が届いた。


じゃじゃん! 陽性!!!(知ってたああああ!!!)


ここからの展開は早かった。保健所から電話がかかってきた。PCR検査を実施した医療機関から体調のヒアリングをする電話もかかってきた。宅配で処方薬が届いた。めちゃくちゃ手厚い。「公認コロナ陽性患者」になった瞬間、至れり尽くせりだ。税金を払っていてよかったよ。ただ、一つ付け加えておかねばならない。公認コロナになるまでに時間が掛かりまくった結果、私、この頃には熱も下がり、なんなら喉の痛みも治りつつあったということだ。

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